概要



クレジットカードの利用できる加盟店で、商品の購入に際しクレジットカードを提示すると、一旦、クレジットカード会社が加盟店への支払いを肩代わりし、後でカードの使用者に請求する仕組みである。 クレジットカード会社が、会員を信用(credit)するという意味で「クレジット」と名付けられている。 会員(カードホルダー)になると、決済(先延ばし払い)以外にも特典がつくことが多い。例えば、利用実績に応じたポイントサービス、旅行保険、チケットの優待販売などである。また、海外渡航の際は身分証明書の一つとして支払能力の保証や信用保証が得られる場合もある(現金払いの場合は支払能力の証明にデポジット― 保証金の前納を要求するホテルが一部にある)。カード会社によっては、累積ポイントの無期限化や交換景品の充実、提携する高級ホテルの料金割引や、国内・海外の旅行保険などの付帯サービスを拡充することによって会員サービスの向上を図っている。決済サービスそのものだけでは、他社との差別化ができないゆえの施策だが、その原資は会員から徴収する年会費や加盟店からの決済手数料によって賄われているに過ぎない。 短期に高利回りの運用が可能な場合には、クレジットカードで支払った代金の決済日までその資金を運用し、運用益を稼ぐ事もできるため、日本でもバブル崩壊期までは財テクの一つだった(飲み会で幹事を引き受けてみんなからお金を徴収し、支払いをカード払いにすることで資金を集めることができる)。日本の業者では少ないが、欧米では外国為替証拠金取引などにおいても、クレジットカードによる入金が可能な業者がある。 盗難や紛失などの場合は、発行のクレジットカード会社へ連絡すれば利用が停止され、被害の発生を最小限に抑えることができる。また、カード会社によってはカード盗難保険などをあらかじめ付帯しているカードも多い。これは被害者の利益を考えてのサービスではあるが、過去にクレジットカードやローンカードの第三者による不正使用が、特定の条件下ではカード所持者の責任ではないとの判決が出た[1]ことや、預金者保護法が2006年に施行されたことなどの周辺環境要因により、カード会社側が未然に損失の限定を狙ってのことである。 日本では1990年代、インターネットサービスプロバイダ料金の支払のために欠かせないものだった。これは当時、口座振替や払込書払いなどの決済手段が充実していなかったためである。 [編集] 入会について クレジットカードの会員になるためには、最初にカード会社の審査を受ける必要がある。審査の基準はカードの種類や発行会社によって異なるが、基本的には申込者の属性(職業や年収、信用情報等)を元に審査を行っている。 一般に、本人か配偶者に安定した継続収入があることが条件のため、無職(学生・老齢年金受給者など除く)が審査に通るのは難しいと云われる一方で、無職でも不動産収入や投資収益のある人または遺産相続や贈与による資産家で金融機関と取引があれば、少なくともその系列のクレジットカードは発行される事も多い。 従前はフリーター・派遣社員は定職ではないという考えから、その雇用形態や収入により審査否決とする(扶養者は除く)カード会社が多かったが、近年の雇用形態の変化から、以前より緩和されている。しかし、出資法の改正による上限金利の引き下げによって、現在では再び審査が厳しくなっている。 また、過去にクレジットカードの支払いの延滞、ないし債務整理(弁護士等の介入による任意整理または破産などの法的整理)により不払い期間が発生している場合、ケースによって異なるが、最低でも5〜10年の間はペナルティとして新たなクレジットカードを作成する事が原則としてできない。これらの情報は、クレジットカード各社が加盟している信用情報機関に記録されるため、仮に他のクレジットカード会社に新規カードの作成を申し込んだとしても、期間内であればその情報に基づいて断られる場合がある。ただし審査側に裁量が委ねられている(法規制されている訳ではない)ので、カード発行となる場合も稀にある。また、不払いが発生していないクレジットカードについても、クレジットカード会社の判断で使用を停止されることがあるが、クレジットカード会社(担当者)によって対応は異なる。 法人名義で契約するクレジットカードも同様で、特に銀行系カード会社の場合、不渡りの場合でも公表情報を基に強制解約となる場合がある。 ただし、与信を行わないデビットカード方式のクレジットカード(チェックカードと呼ばれることもある)では、入会審査がなく、たとえ債務整理中であってもカードを作成できる金融機関が多い。要は銀行のキャッシュカードと本質的に同じである。また、米国では、信用度が低いカード入会初期はチェックカード方式で、信用度が増すと与信方式になる契約体系の銀行も少なくない。大部分の銀行において、当座預金(チェッキングアカウント)を開設した際に発行されるキャッシュカード(ATMカード)は、チェックカードの機能を有している。このカードの使用遍歴は信用情報(クレジットヒストリー)には反映されないので、いくら使用しても他の金融機関に対する信用度が上がることはない。一般的なチェックカードでは、預託金や与信のない銀行口座からリアルタイムに引き落とすため、分割払いやキャッシングはできない。また、不正利用された場合、不正利用が発覚した時点ですでにカード保有者の銀行口座からの支払いが完了しているので、原状回復すなわち払い戻しを受けるのが難しく、通常のクレジットカードに比べて不正使用に対するカード保有者の保護が弱い。総じて、クレジットカード加盟店で利用できるデビットカードと考えればよい。なお、日本ではジェイデビット(J-Debit)が独自のデビットカードサービスを展開して普及させたため、デビットカードとクレジットカードは別物として扱われるが、米国などでは、デビットカードといえば「チェックカード」と呼ばれるデビット方式のクレジットカードを意味することが多い。 また日本で一般的な「翌月一括払い」カードは「チャージカード」(つけ払いカード)と呼ばれる。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』


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